皆様には、穏やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
さて、世の中は相変わらず変化の激しい時代を迎えております。気候や社会情勢の移ろいはもちろんのこと、私たち一人ひとりの暮らしや心のあり方も、めまぐるしく変わっていくように思われます。そんな中で、「変わらないもの」「拠り所となるもの」を求める気持ちが、ますます強くなっているのではないでしょうか。
仏教はこのような時代の中でこそ、「変わること」と「変わらないこと」を見極める智慧を教えています。釈尊はあらゆるものが移り変わることを説かれ、正しくそれを見つめる智慧が心の安らぎへと導くと示されました。ダンマパダにも「すべての行(saṅkhārā)は無常である」(諸行無常)と説かれており、その智慧によって苦から離れる道が開かれると語られています。
この「無常」を知るという営みは、外界の風を止めるのではなく、風が吹いても灯を守る智恵を身に付けることに似ています。仏法を聞き味わうことは、その灯を守る手立てを学ぶことでもあります。
親鸞聖人は、「本願を信じ念仏申さば仏になる」とお示しになりました。私たちの思いを超えた阿弥陀如来のはたらきに心を向けることは、移ろいやすい現世にあっても心を定める一つの道です。
お寺は古来より「聞法道場」と呼ばれ、仏法を聞き、味わい、確かめ合う場所であり続けてきました。天融寺でも、年間を通して多くの法座を開いております。どうぞご家族・ご友人お誘いあわせのうえお参りいただき、日々の暮らしの中に灯る仏法の光を確かめていただければ幸いです。
皆様のご来寺を心よりお待ち申し上げます。
合掌
千歳山天融寺第6世住職 宮本浩尊
